第7章 近づく距離

「お前黒須とよく仕事すんの？」

「まぁ。みさきっちが日本にいるときは大体お願いするっす」

「あいつと緑間が知り合いって知ってたか？」

「いや、帰りの車でみさきっちが“真太郎”って言って初めて知った。その後寝ちゃって何も聞けなかったけど」

今まで女の子に興味持ったこともない青峰っちがみさきッちのことを聞いてくるから変だなとは思ってた。

それに寿司を食べに行った時だって俺は結構酔ってたけどいつも女の子に話しかけない青峰っちがみさきっちに話しかけてたからもしかしてとは思ってた。


電話を切られなかったことに安堵して疑問をぶつけてみると、バツが悪そうに“そーだよ”って聞こえてきた。

みさきっちは派手なのは付けてないし、仕事ではほとんどノーアクセサリーだけど美緒と桃っちと遊んでる時にたまにつけてるのがあったから、そこのブランドと似合いそうだと個人的に思うところを言って、この間仕事で情報をもらったクリスマスジュエリーの情報も伝えた。


別にみさきっちが星好きなんて知らなかったけど、たまたま俺のおすすめが流れ星だっただけなのに“なんでみさきが星が好きって知ってんだよ”って不機嫌そうに言われた。

青峰っちが俺にヤキモチやくなんてちょーレア。むしろ初。
しかも日本では“黒須”って呼んでたのにいつの間にか“みさき”になってたからそれを言ったら切られた。

青峰っちにプレゼントを贈りたいと思わせるなんてみさきっちはどんな手を使ったんだろ。
それに火神っちだって多分みさきッちが好きだ。

「青峰さんどうしたの？」

「多分青峰っちがみさきっちに恋しちゃった。アクセサリープレゼントするって」

「あー。あの二人さっさとくっつけばいいってさつきとこの間話してたとこ。でも青峰さんの色気で迫られたらみさき倒れちゃうねって話してた」

「美緒知ってたの⁉てかみさきっちも好きなの？！」

「いや、みさきが青峰さん好きなのはすごい分かりやすかったけど青峰さんのことはさつきから聞いた」


その後いいのが見つかったか聞いたら“進藤に言うな”って言われたけどもう言っちゃった。
ヤベー。バレたら殺される。

でもそれよりも今は美緒との時間。

「美緒。続き…しよ」

「ご飯食べたらね」

またお預け……
青峰っちのバカー!!!!

でもよかったっスね
好きになるのってめちゃくちゃいい事っスよ