第7章 近づく距離
読むなっつった雑誌は読むし、俺が青峰を大好きだとか言うし……全くなんだよ。
俺が好きなのは青峰じゃなくてお前だよ!
だけどみさきには本当に幸せになって欲しい。
青峰もみさきにべた惚れっぽいし、うまくいけばいいって心の底から思ってる。
ずっと誰も好きになれなかったみさきが初恋で両想いならそう思わずにはいられねぇ。
好きなら頑張れっつったのを何を勘違いしたのか豊胸とか言って、青峰のページをどんな顔して読んだのかと思うと笑えたけど、みさきが頑張るのはそこじゃねぇ。
青峰はとっくに貧乳のみさきにべた惚れなんだから豊胸なんて必要ねぇ。
頑張るのは自分自身の傷と向き合って、過去に縛られることなく自分が幸せになる道を自分で選び取ることだ。
幸せになる権利があるってことを思い出すことだ。
何も悪くねぇみさきが10年も苦しんできただろ。
みさきだけが苦しいなんて絶対おかしい
みさきからの質問は、みさきの心をそのまま映してるようだった。
多分みさきはあの事を青峰に知られたら嫌われちまうんだって思ってる。
みさきの性格からして隠して付き合うってことはできねぇんだろうけど、きっとまだ話せる程踏ん切りも付いてねぇ。
だから必死でそれを隠してる。
みさきは野生動物みてぇなとこがあって、明らかに大ケガをしてんのに必死に隠して何でもない振りをして、自分一人で治そうと必死になる。
誰にも頼らず、なんとか自分だけで治そうとしてて、周りはケガに気付いてても本人が頑なに隠すから踏み込めねぇ。
けど青峰ならみさきを全部受け止めてくれる
あいつも色々あったから、人の痛みだってちゃんと分かってる。
みさきの事なら尚更分かってくれる。
だから俺はみさきが幸せになれんならいつだって手を貸す。
自分がもうみさきを彼女にできなくても、みさきが幸せになってくれんなら俺はそれが一番嬉しい。
だから頑張れよ。
お前がちゃんと幸せになったら俺もそういう相手を必ず見つける。
いつでも手は貸してやる
でも最後の壁は絶対に自分で壊せ。