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最愛 【黒子のバスケ】

第25章 起憶


パットと一緒にペントハウスに移動すると、既に数名のスタッフが入っていていつもと同じように挨拶をしてくれた。


昨日のことを見ていたスタッフもいるけど、みんながいつも通りに、何事もなかったかのようにしていてくれるのは本当にありがたいことで、みんなにも中野チーフにも感謝でいっぱいだった。

そして、運がよかったのは、あの時メイクチームの人は誰一人としてペントハウスには残っていなくて、チームのみんなにはあの無様な姿を見られていなかったこと。




続々と関係者が入り始めたペントハウスに、いつもなら青峰君と一緒に行動してるはずのライアンがなぜか一人で入って来て、バッチリと目線が合った。


そして、険しい表情を浮かべたまま、どんどんあたしとの距離を縮めてくる



昨日のことで叱責を受けるかもしれない。

ライアンは青峰君のイメージをすごく気にしていて、仕事の場であんな風に私情を挟むあたしは青峰君のパートナーとして失格だって言われるのかもしれない。


『パトリック、少しクロスと話したいが今空くか?』

『あたしはいいわよ。その代わり、いじめたら…あんた今夜…』

『よせよ。そんなんじゃない』


不敵に笑うパットと、少しだけ表情が和らいだライアン

なんかこの2人はもう前から顔見知りって感じ
お互いにこの業界が長いから仕事を一緒にするのが初めてってことはなさそう。

『早く返して頂戴よ。あたしたちのBOSSなんだから』

『分かってる。クロス、場所を移したい』

『分かりました』


パットと一緒に現場に入りたいから早めに来てるから、メイクチームが入るまではあと少しだけ時間がある。

もうカレンのメイクの準備は終わってるし、ミーティング内容も頭に入ってる。


残りの時間はパットと話していたかったけど、ライアンに呼ばれてパットにも許可を取られたんじゃあたしが嫌だとは言えない。


何を言われるのか分からなくて嫌な汗が滲む


強く手を握り締めてライアンについて行くと、一つの部屋の前で立ち止まってカードキーをかざした。


『人に聞かれたくない。悪いが俺の部屋で話させてくれ』


解錠を知らせる小さな音


嫌だ……

いくら青峰君のエージェントでも男の人と二人っきりになるのは絶対に嫌

自意識過剰だと言われようが、あたしは青峰君以外の男の人と密室にいるなんて絶対に嫌。
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