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最愛 【黒子のバスケ】

第24章 ヴェラザノ・ナローズ・ブリッジ


会いたいなんて勢いで言っちゃったけど……

既読になったけど返信がない。

やっぱまだみんなといるし困らせちゃったかも


だけど嬉しかった。
オンライン記事だから、いつ見られなくなるか分からなくてスクショしたし画像も保存しちゃった。


初めての青峰君だけの画像

消せって言われちゃうかな?
でも絶対消さない

だって青峰君だって結局あたしの消してない。
すごい変な顔してるのとかあるのに、絶対消さないとか言って、消すなら1枚撮らせてそれと入れ替えとか変な交換条件出されて、結局あたしが折れた。


返信の来ないスマホを見て、メッセージはもう読まれてるけど恥ずかしくなってきて、取り消そうか迷ってると部屋のチャイムが鳴って美緒が出てくれた。



「みさき、お迎えきたよ」

「え?」

「まだこっちにいてぇなら後でもっかい迎え来るけど、明日早いだろ?」

わ…来てくれたんだ…
なんかすごく嬉しい。

明日は本当に予定外に早いし、そろそろ帰ろうかな。


「うん。あの、みんなは?」

「涼太も明日仕事だから戻るって連絡きたし、あたしも戻ろっかな」

『じゃ、今日は解散ね。けどクランクアップまではこのパンチバックにはまだまだ活躍してもらうわ』

「またやろ!」

「うん!じゃあ今日は本当にありがとう!またやろ!!」


みんながバイバイってしてくれてさつきの部屋を出ると、すぐに手をギュっと握ってくれた。


夜中の通路に響くカーペットを擦るあたしたち二人の足音


あたしが送ったのを見てきてくれたの?
それとも丁度解散だった?


行く時は遠回りで向かったけど帰るときは最短ルート


エレベーターホールを抜けて、すぐそこにある青峰君とあたしの部屋にカードキーをかざして入ると、間接照明だけが点いた薄暗い部屋からNYの夜景が一望できた。


でもどうしてだろう…

青峰君といると、夜景を見るよりも青峰君を見てたくなる


深夜だからお喋りをせずに戻った部屋で、抱きしめられた体があったかくて、聞こえる心臓の音があたしの心を落ち着かせてくれる。


この人と同じ時に生まれて、出会えて、恋をして…


愛して愛されて



あたしはきっと世界で一番幸せ



「明日、9時にあいつのとこに行く。けどお前に隠さなきゃいけねぇようなことは絶対しねぇ。嫌な思いばっかさせてっけど…」
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