第22章 大雨
何が何だか分からなくなる程飲むつもりだった
だけど飲めば飲むほど青峰君に会いたかった
自分で飛び出したくせに
一緒にいたくないって言ったくせに
だからその気持ちをかき消すためにさらに飲んだ
飲んでるうちに瞼が重くなって頭が重くなってテーブルに突っ伏した
どれだけ飲んでも何も忘れられなくて結局は青峰君に会いたくなるだけだった
だけど自分から拒絶して飛び出したのにそんなこと言えなかった
だからもうこの瞼の重さに逆らうのはやめた
眠ってしまえばその間は何も考えなくていい
記憶がなくなるまで飲み続けたかったけどフライト明けの体はアルコール摂取の限界よりも眠さの限界の方が先に訪れた
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『ダイキ』
『ん?』
『プール入らない?』
『そうだな』
どこか分からない
屋外のインフィニティプール
プールサイドのカバナに寝転がる綺麗な背中に、丁寧に、大きな手でサンスクリーンを塗ってあげて、水着のヒモを結んであげると青峰君が隣りに寝転がった
『俺はいいっつーの』
『ダメよ』
『いつも塗ってねぇし』
『じゃぁ今日はあたしが塗ってあげる』
そう言って青峰君の背中に日焼け止めを塗り始めると、すぐったいのか少し笑ってる
『お腹も』
『しょうがねぇな』
仰向けになった青峰君の上半身に日焼け止めを塗り始めると、そのまま相手の腕を引っ張って抱きしめた。
『なぁに?』
『なぁ、プールやめてベッド戻ろうぜ』
『ダメよ』
『いいだろ』
『嫌よ。ダイキ新しい恋人いるじゃない』
『あいつは面倒なんだよ。胸もねぇしガリガリだから抱く気になんねぇし。もう付き合ってねぇよ』
『ならあたしを選んで』
『俺はお前がいい』
優しい顔で笑った青峰君がキスをしたとき、まぶしくて見えなかった相手の顔が見えた
幸せそうにキスをして
あたしの好きな青峰君の大きな手が白い背中抱きしめて
キスをした後にいつもしてくれる優しい顔で見つめてる
やだ……
やめて…
お願い……
ちゃんとあたしも女の人になるから
面倒じゃない女の人になるから
『カレン。愛してる』
カレンさんとそんな事……