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最愛 【黒子のバスケ】

第5章 色褪せない想い



俺にもって……

ハグのことだよな????




ハグってのは親しい間でするんだよ!
お前はまだそんなに仲良くねぇだろ⁉


みさきは断ると思った。


けど…









「…じゃあ…失礼します」

すっげぇ照れた顔してみさきは両手を広げた。








おい!それハグじゃねーだろ!


手を広げたみさきを青峰が思いっきり引き寄せて抱きしめた。


ハグじゃねぇ…
これは間違っても友人同士のハグじゃねぇ。


「タキシード頼むな」


おい‼
その甘ったるい声誰が出してんだよ‼‼


お前青峰じゃねぇだろ‼



機内でぜってー茶化してやる。



「…お持ちします」


すっげぇ照れて茹ダコみてぇに真っ赤になって、でも嬉しそうにちょっと笑って下唇を緩く噛んでた。


ウェイトレスかよって言いたかったけどそんな雰囲気じゃねぇ。


ケッ…なんだよ
青峰なんか一緒に乗せてくるんじゃなかったぜ
何が嬉しくて好きな女がほかの男とイチャついてんの見なきゃいけねぇんだよ
チキショー…


みさきは片思いならあたしの勝手とか言ってたけど、全然片思いじゃねーよ…それ

恋愛初心者には分かんねーかも知んねぇけど、普通に恋愛してきた女なら大体は勘付く

俺だって別に恋愛経験豊富とかじゃねーけど、こいつらがお互いに好きだってことぐらい分かる。


でも俺が青峰にみさきの気持ちを言ったところで何の意味もねーんだよな……

そしてその逆もだ。
みさき自身が乗り越えていかねぇと
乗り越えるための手助けが必要ならいつでもしてやるけど、最後の壁を壊すのは絶対に自分自身だ。


だから頑張れ

次会うまでに今の気持ちが色褪せないなら、NYで青峰との時間を大事にしろ。

まぁ、あれだけ人を好きにならなかったみさきの気持ちがたった1ヵ月程度じゃ変わらねぇだろうけど…


見えなくなるまで手を振ってるみさきが、次会った時にどんな新しい表情を見せてくれるのかすげぇ楽しみだ。
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