第3章 性的好奇心
夫婦の部屋は防音だ。他の家は知らないが、少なくともユリアの実家は防音の部屋など無かった。
自信家な夫は妻を喘がせるのが趣味のような変態。そんな姿や声を多感な子供たちに見聞きさせたくはない。だから夫婦の部屋は一階の角部屋。子供たちはもう自分で寝起き出来るくらいの年齢になってからは二階の部屋を与えている。
それでもユリアはこの家で声を上げて喘ぐことは無い。クセで抑えてしまう。ユリアは下唇を噛んで、黙ったまま身体だけを揺らし、倒れ込んだ。
荒く息をしていれば、エルヴィンがベッドに上がってきた。
余裕なくズボンを少し下ろしてユリアに跨り、口元にモノをピタピタと当てる。
「ほら、咥えろ」
その言い方に胸がギュッと痛む。この胸の痛み、所謂、“キュンキュン”という言い方があるが、それとは違う。
服従させられた、と感じた時にユリアは胸が痛む。
息も苦しくなって、脈が早まるのだ。ユリアは口を開けて舌を出す。
モノの先端をぺろぺろと舐めれば、エルヴィンは「あぁ……」と溜息混じりの声を上げる。次第にエルヴィンは口内へとモノを進めた。
エルヴィンは割とデカい。体つきだけでなく、モノも。
初めてセックスをした時は死ぬかと思った。痛みに弱いユリアは泣いた。
そのユリアの姿を、彼はニヤニヤしながら見ていたのだ。「最低」「気持ち悪い」「デカチン」と言ってみせたが駄目で「慣れるまで頑張ろうな」と言われた。
今やモノのサイズには慣れてしまったが、未だに口内や膣挿入で全部挿れることはまず無い。ユリアがそれを良しとしなかった。