第29章 慈愛の時間(R18)
凛として涼やかに笑い、時に童女のように、
可憐に弾け笑う、そんな瑠璃の顔が脳裏に浮かんで
「クッッ、はっ、あぅっ」
(息が出来ないほど)
対比する目の前の芳艶な今の姿。
眦から頬にかけてを薄紅に上気させ、
熱に潤んだ瞳を細め、美しい顔を
苦しそうに歪めながらも、必死に、
俺のモノを咥える。
柘榴色の唇が、光って淫ら。
(淫らすぎて、眩暈がするー…)
「ゔっ…ぁっはぁ…」
平素、一瞬だって見ることのない、
艶姿を目にして、心奪われ、全身が疼いて堪らない。
実際の感触と心理面で満たされ、
気持ちよくて、射精感が高まる。
「…イイっ、…瑠璃っっ」
名を呼んだことで、瑠璃が顔を動かし、
上目遣いで俺を窺って来た。
その瑠璃と目が合ったのがマズかった。