第76章 白い朝
「ん、んんん~~!」
旅行二日目の朝。
起き上がり、ぐぐっと伸びる。
窓の外を見ると何やら眩しい。
天気いいなぁ・・・。ん?いや、それだけじゃない。
これは・・・
「わぁっ」
覗くと辺りが雪景色だった。
昨日も見たはずなのに・・・。
日にあたるときらっきらで真っ白な宝石が地面にぎっしりって感じ。
もっと大きい窓でみたい、かも。
別室の襖を開けると、わっと小さく声をあげてしまった。
皆が寝ていたからだ。ちゃんと各それぞれ布団は敷いてあるのに、寝相が悪いのか部屋全体に皆が転がってた。
足の踏み場がない・・・汗
・・・ん?あれ、一人だけいない。
・・・伊月さんだ。
つま先歩きをして、なんとか部屋の玄関まで行くと、
やっぱり一人分のスリッパが無くなっていた。
私もスリッパを履き、廊下にでた。