第65章 イヴとココロ
日向「・・・」
少し口を開けたまま、先輩は動かなくなった。
そして沈黙の時間が続くのかと思った時、
先輩の口が動いた。
日向「雅」
「はい」
日向「言ってなかったけど、俺にはずっと夢があったんだ」
「・・・夢、ですか?」
日向「あぁ」
何かと思えば、いきなり夢の話。
でも先輩の夢って・・・
「有名なバスケットボールプレイヤーになること、ですか?」
日向「それもいいかもな」
「違うんですか?」
きょとんとした私の顔を見て
先輩はうすらと笑みををうかべた。
日向「実はちげぇんだよ。」
「じゃぁ、なんですか?」
日向「・・・俺さ、」