第16章 呪いと思い
謙信「どういうことだ・・・
こいつに人の武器は効かぬはず・・・」
謙信は倒れる葵の元に近づく。
葵は血を流し、
起き上がることも、
謙信の声に反応を示すこともできないほどの、
大怪我を負っていた。
それは前に一度襲撃をされた時とは、
あまりにも違う惨状だった。
紫苑「“人”の武器ならね?」
謙信「お前ら、いったいこいつに何をした!!」
紫苑「僕らの武器を彼らに貸したのさ。
夢魔を殺すなら武器もそうじゃないとね?
まあ厳密にいうと悪魔祓い用の武器なんだけど」
謙信は必死に止血をしようとするが、
葵の出血が止まる気配はない。
その瞬間だった。