第3章 耽美主義
「身のこなしが軽くてね、文字通り強いんだ…
女子だてら鍛錬は欠かさないしね。
まるで少年のような風貌なのだけれど、
黒々と潤んだ大きな瞳が愛らしい、何とも可愛い娘さ」
「身なりはちゃんとしろとか、上様の前では言葉遣いは改めろとか。
いちいち口うるせぇけどよ…
…離れてみたら、やっぱり会いたいもんだよな」
恋しちゃったのよー、貴方は気付いてないでしょう、なんて初々しいラブソングが良く似合うほど。
眉間を顰めている癖に優しい表情がミスマッチで、恋とは複雑な機構をしているのが良くわかる。