• テキストサイズ

イケメン戦国~IFな小噺(家康only)~

第10章 新しい筆のおろし方03 /口づけの意味04


城から御殿に戻り
いつものとおり本を読む家康の足の上に座って繕い物をしていたが
思い切って声をかける
「ねぇ家康」

「ん?」
優し気な返事に背中を押され

「もっと先を教えて、早く終わらせた方がいいと思うの」
と、一息に言い募る


背中を家康に預けて座っていたのを、片膝に移動させられ
目を合わせて答えを促された
「…なんで?」

「なんでって、、、学ぶのは早い方がいいと思って」
感情の読めない強い目線を受けうつむきがちに答える

すると不機嫌そうな声がおりてくる
「早く学んで蘭丸の筆おろしがしたいから?」

「そうじゃない、、」
ちゃんと説明したいのに、どういえばいいのかよく分からない


そっか…そういう事になるんだよね
これを学んでいくっていうのはそういう事なんだ
判断は私がしていいって言っていたし…私は受け入れることはできない
多分、今それを言ったら、この関係は終わってしまう
家康のぬくもりを感じることが出来なくなってしまう
近くにいれなくなってしまう
でも、迷惑をかけてしまっているのだったら、、、
やめる、べきなんだろう


俯いていた顔に手が添えられ、あげさせられる
家康の目が怒りを含んでいるように感じるのは気のせいだろうか

「そんなに早く蘭丸に抱かれたいんだ」

ヒヤッとするような声色に何か間違ったことを言ってしまったのかと不安になる
「そっそういう事じゃ」

「じゃあどういうこと?」

「…私は何も知らないから
知らないことが多すぎて、これまでも沢山家康に迷惑をかけてきた。
今回の件だってそうだったでしょ?
だから、今も私の気が付かないところで家康に迷惑をかけているんじゃないかって…不安なの
それに…」
/ 97ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp