第4章 【番外編】マツノトクエスト 第三章
「っ!! やっぱそうか! お前新品じゃ~ん、しかも光ってるって事は伝説のパーティの一人!! お前もこのタマ持ってるんだろ?!」
いきなりおそ松が訳のわからない事を言うが、こちらから見れば完全に下ネタにしか聞こえないし見えないし殺したい。
「あ、ああ。 タマと言うのは……これの事か?」
「ギャー!! お前ら人前で何ていう事を……っ」
勇者おそ松とカラ松は自分達のズボンの中に手を入れて、中から赤と青の水晶のような玉を出して見せあっている。
私は数歩下がって両手で目を隠してはいたが、ついつい好奇心で指の隙間からそれを覗いてしまっていた。
「へへ~ん! これが伝説の新品であるヤツの証!! って事で、お前も俺の仲間になれよ、カラ松っ」
得意気に鼻の下を擦り、またズボンの中に玉を戻す。
言われたカラ松は涙目になると身体をプルプルと震わせて若干嬉しそうにも見えた。
「ほ、本当か?! ……い、いや、ごほんっ! フ~ン、いいだろう!! 今日、今、この時、この瞬間!! 奇跡の貴公子このカラ松様が、お前たちの味方についてやろうじゃぁないかぁ!! ハッハーン!」
調子を取り戻したカラ松も自分の股間にまた玉を戻している。
お前ら何でそこに玉戻す必要があるの?
普通にアイテム欄に入れておけばいいんじゃないの、それ。
ていうか何? このゲーム意味わかんないし最悪な下ネタすぎない?
今の所私、想像してたゲームと全然違う事に混乱しかしてない気がする。
突っ込み所が多すぎるし突っ込み担当してくれるチョロ松もトド松もいないし超面倒臭い。
でも、思ったよりは早く次男とも合流出来て良かった。
聞きたい事も山ほどあるし、この調子で早く皆に会えるといいなぁ。
【 勇者おそ松のパーティに 新品カラ松 が仲間に加わった 】