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【おそ松さん】マツノトクエスト

第17章 【番外編】マツノトクエスト 第十六章



「あ、あの……」

 一階に行くと、受付にたむろする同じ顔した3人。
 どう見ても他の冒険者の予約の邪魔をしているようにしか見えない。

「なぁなぁ、いいでしょ~! 仕事終わったらさ、俺達と飲みに行こうよ! カレンちゃ~ん」

「ハァアアアン、カレンちゃん! 名前も顔も素晴らしく似合ってるよぉ! 可愛いっ、超絶可愛いよカレンちゃあぁあああん」

「よすんだお前たち、カラ松ガールが困っているじゃぁ、ないか……カレンちゃん、本当はこんなヤツらなんかよりもこのカラ松と共に夜を過ごしたいんだろう……ん~?」

 やっぱり!ナンパしてる……。
 カラ松は本気の恋みたいな事言ってたけど、どう見てもチャライふざけた男どもが絡んでいるとしか見えない。

「うわ、ナニあれぇ……引くわぁ」

「まぁまぁ、どうせすぐ……」

 階段の途中から二人でその様を覗いていると後ろから屈強な肉付きのいい冒険者達の怒声が聞こえる。

「おい!! お前ら退け! 俺らは旅で疲れてんだよっ、早く予約させろよ」

「「「アッ、すみません」」」

 さっすが、松野家兄弟。
 強そうな連中にはすぐに弱くなる。
 一歩下がって様子を見ていると全員同じ顔で困った顔をしてその男達を見ていた。

「い、いらっしゃいませ~! ご宿泊ですか? セーブですか?」

 おお、カレンちゃん。
 何と素晴らしい、ウザイ男3人を相手にして怖そうなムキムキな男達をも笑顔で対応する。
 受付嬢の鏡だな。

「あぁ、宿泊で頼む。それより姉ちゃん可愛いなぁ~!! 今晩俺達と一緒に遊ばねぇか? ガハハハハ」

 見ると、カレンちゃんの手を大きな手が掴み、自分の身体へカウンター越しから引っ張っている。

「きゃっ」

 きゃって言った!!私に足りないスキルじゃないか。
 
「ナス子姉には絶対に出ない言葉だよね」

「階段から突き落してやろうかドラモン」

「なにドラモンって!」

「ドライモンスター、略してドラモン」

 半ばやばい名称な気がしたが略すとそうなるのでまぁいいじゃないか。
 何次元ポケットから何か出してくれる青い狸とか思い浮かべてないからね?
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