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黒子のバスケ*Short Stories3

第22章 君以外からはいらない*赤司*


バスケ部が練習している体育館を外からそっと眺めてみた。

鮮やかな赤い髪を揺らして汗を流す姿に、教室とは違う一面が見えてますますドキドキした。

休憩中とかなら話しかけれると思ったけど、熱が入った練習は終わる様子がない。

練習が終わるの待ってまでチョコ渡すって重いよね…。

幻滅されてしまうくらいなら、今日にこだわらずまたタイミングを見計らって伝えた方がいいのかな…。

私は手にしていた紙袋をぎゅっと握って、体育館に背を向けた。

意気地無しってこういうことなんだな。

自分で食べるのも虚しいし…捨てちゃおう。

通り道にあったゴミ箱に紙袋を落とそうとして、やっぱり躊躇ってしまった。

どうせ渡せないんだし…と、もう一度紙袋を持つ手をゴミ箱へと伸ばした時。

「。」

声がした方向を見ると、そこにトレーナーにハーフパンツという練習着姿の彼が立っていた。
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