• テキストサイズ

大好きな君へ

第2章 意地悪なバレンタイン


あまりにまっすぐなあかねの視線に

黙っていることが心苦しくなって


「あの…な…今日大倉は…」


そう言いかけると

それを邪魔するようにタイミングよく

個室の扉が勢いよく開いて


「お待たせ亮ちゃん(笑)」


なんてご機嫌な大倉の声が

部屋の中に響きわたる…



そんな大倉の声に

俺に向けられていたあかねの視線は

ぱっと扉に向けられて



大倉を見つけた

あかねのほっぺたは

一気に赤く染まる…



でも……



笑顔の大倉の後ろから

部屋に入ってきた


はなさんを見た瞬間



あかねの顔から

一瞬笑顔が消えて……



すぐにまた



「こんばんは……

もしかして大倉さん

そのきれいな人彼女さんですか…(笑)?」



なんて笑顔を作り

あかねは大倉に笑いかける……




きっと今この瞬間……




大倉に向けられた

その明るい笑顔の下で


小さく震えてる指先に

気付いてんのは



俺だけなんやろうな……
/ 71ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp