第6章 変化。
法王サイドーー。
法王の間で治療薬の成分表を確認していた私の前に、突如息子の浅野君がテレポートしてきた。
法王『浅野君…。いくら君が私の息子であれ、私は法王だ。
連絡もなく私の部屋にテレポートをするのは余程の事でもない限り慎むように。
………?聞いているのかい?浅野君。』
下を向いたまま一向に動かない浅野君に、私は席を立ち、近づく。
すると、私に身を委ねる浅野君に、私は親として一瞬気を許してしまう…。
だが、その一瞬の気の緩みが仇となった。
グサッッ…。
浅野君の爪が魔力を帯び、私の腕を切り裂く。
一瞬遅れたが、回避したため少し血が滴る程度ですんだ。
法王『……。浅野君。君ともあろう者が感染しているのですか?』
学秀『くっ……。身体が…勝手に……。
法王…感染の…潜伏期間が…急速に………。』
ガクッ…膝をつく学秀。
学秀『まぁ……お前が…欲しい…。』
浅野君がテレポートをする。
法王『………。非常にまずいですね…。』
私はすぐさままぁの魔力を探知する。
まぁ…すぐに向かいます。