第4章 発症の時間。
法王『それが事実であれば、まぁ、少し協力して頂かなければならない。』
『分かった!私何でもします!』
私達は前原君を連れ、カラナ大聖堂にテレポートする。
まず、凶暴化した小型ネズミのマウスンに、少量の私の魔力を抽出したポーションを与える。
すると…マウスンの凶暴化がみるみる収まっていった。
『うそ…!じゃあ、やっぱりカラナの力が。』
学秀『あぁ。だが問題はまぁしかカラナの力を持っていない。
各地の治療薬を作るのは、我らカラナ教の力を持ってしても時間がかかる。
まぁの体液を採取し、そこから魔力のみを抽出して飲みやすくするためにポーションと混ぜる。
マウスンにはこの量でいけたが、人間となると、ポーションと配合するとはいえ、量も必要だ!
まぁに負担をかけず、まぁの体液を採取するとなると…。』
『体液って、血とか涙、あと汗とか?』
学秀『あぁ、あとは唾液、尿もだが……。最後のは薄まるため使えない。
また、魔力の濃度の濃い血も摂りすぎるわけにはいかない上、涙や汗も少量すぎる。
唾液は今、マウスンに試したが…それにも限度があるだろう…。』
カルマ『じゃあさぁ、俺、いい方法思いついちゃった!でも、これ、俺にしかできないんだけど…』
法王『…………。致し方ありません。
世界が滅ぶ事を考えれば……。それが一番まぁには負担が少なく、一番濃度が濃い…。』
学秀『……まさか!ちょっと待て!!僕は反対だ!』
『えっ!えっ!何が?えっ?』
カルマ『じゃ、いこっか!まぁ。』
学秀『待て!赤羽!』
法王『浅野君…気持ちは分かるが世界を救うためだ。君は引き続き、前原君と他のモンスターにも効果があるか検証をして下さい。』
学秀『チッ…分かりました。』