第4章 発症の時間。
『うっ……。』
力が入らない……。カラナの力は強ければ強いほど身体に負担がかかる。
人間と女神のハーフである私にとって、カラナの力はそれだけ強大な力なのだ。
学秀『仕方ない…。口を開けろ。』
学秀が自身の口にポーションを少し含ませ、私に口付ける。
私がむせ返らないよう、少しずつ口に流し込んでくれる。
お父様は黙ってその様子を見ている。
やがて私の体力が回復するとお父様がふわりと私を抱きしめる。
『お父様…?』
お父様の身体と私の身体が鮮やかな緑色に光る。
『あったかい……。』
法王『私の魔力です。これで次にまた何か視えても今のようにはならないでしょう。』
そう言うとそっと私の身体を離した。
学秀『フッ…。』
それからお父様と学秀はすぐさま私の見た東の国へと向かって行った。
私は1人、大聖堂で帰りを待つ。が、その日は朝になっても2人は帰ってこなかった。
私は一度家に帰り、シャワーを浴びる。
学校の支度をしてドアを開けると前原君が立っていた。
『えっ?前原君。どうしてここに?』
前原『まぁちゃん……ちょうだい。』
『えっ…?』
前原『俺に、まぁちゃんの体液、吸わせてよ…。』
ガタン…床に抑えつけられる。