第5章 Loving you is Killing me.Ⅲ 前編
翌日、酷く腫れた目で出社するとロイズさんに呼び出された。
ロイズさんのオフィスのドアをノックする。
「失礼します。バーナビーです……」
ドアを開けるとライアンが先に来ていた。
「よう。何その目?ひでーな」
そう言って僕に近寄り目元を撫でてくる。
その時、ゴホンッ!と大きな咳払いをするロイズさんと目があった。
「どうゆうこと?これっ」
大きく引き伸ばされた写真がバシンっ!とデスクの上に叩きつけられた。
その写真を手に取ると
昨日虎徹さんを助けた時に、ライアンが僕の口にキスをしている写真だった。
後ろから僕の肩に手をかけて、覗きこむように写真を見るライアン。
「よく撮れてんじゃん」
ピューッと口笛を鳴らしながら言うライアン。
「君たち、そんな仲なの?」
呆れた声のロイズさんが僕たちに問いかけた。
「そーなんですヨ」
「違いますっ!」
ライアンと僕の声が重なった。
「何?バーナビー、酷いなァ」
「………………」
僕はそれには答える事が出来なかった…………
「どっちでもいいんだけど、こういう事はちゃんと報告してくれないと……スポンサーあっての君たちなんだからね。メディアの対応できないと困るんですよ」
「はい。申し訳ありません……」
僕が頭を下げるのを、ライアンは腕を組ながら黙って見ていた……