第3章 支配の名のもとに。
まぁが真っ赤な顔をして涙ぐむ。
首筋には今つけたばかりの真っ赤なキスマークの痕がついている。
学秀『………。悪かった…。殴ってくれてかまわない…。』
『……あきら先輩とは、付き合うつもりはなかった。だから、あの時、ある意味助けられた…。
それに…。私は、あなたの専属使用人だから…。何をされても逆らわない。
行く場所は、もう、ここしかないから…。』
そう言って彼女は僕の部屋を出て行った。
僕は額に手を置き、反省する。
僕とした事が…何をここまで取り乱す…。まぁに悪いことをした…。
主人という立場を利用し、彼女の唇を奪った…。
男として最低だな…。
しばらくして彼女は使用人の服を着て僕の部屋にコーヒーを持ってきた。
学秀『本当に悪かった…。もう、二度としない…』
『決めてたの…。初めてキスする相手と結婚しようって…。なのに…。はぁ。
もう考えるのバカバカしくなってきた。だから、謝らないで下さい。
その代わり…。今度、1つだけお願いきいて下さい。』
学秀『分かった。叶えられるものなら、何でもきく。約束だ。』
『では、今日はこれで…。着替えて参ります。学秀様…。』
その後まぁは普段と同じように夕食をとり、部屋に戻っていった。
僕は少しずつ自分の感情を理解していきつつあった。