第31章 カルマオチ④
冬休みーー。
カルマとの初体験をした後から色々な事が起こった。
理事長先生が、コロ先生に暗殺をしかけにやってきた。けれど、超生物は、見事に学園の支配者さえも手入れしてしまうのだった。
学秀との仲も、表面上は変わらないが、父さんと呼ぶ学秀を見ると、私まで温かい気持ちになった。
E組を温情を持って存続させてくれる事になり、私の結婚話しの件も、理事長先生なりに謝罪をしてくれた。
含みのある言い方をする理事長先生に、カルマは文句を言っていたけれど…。
ただ…カエデがE組の元担任、雪村あぐり先生の復讐のためにこの教室へやってきた。そして…私たちは、コロ先生の過去を知り、今、1人ひとりこれからどうしたいのか…どうすればいいのか…。
私自身、分からなくなっていた…。
1人スーパーに行った帰り道、公園のベンチで空を見上げる。
昼間にもかかわらず、三日月が私を見下ろしている。
『まぁ。』
ふと聞き慣れた声に顔を向ける。
『学秀!』
学秀『どうしたんだ?元気がないように見えたが…。』
機密上、学秀にコロ先生の事は話せない。
けど、学秀だったら何て言ってくれるかな…?
『ねぇ、学秀…。自分の大切に思う人を殺さなくちゃいけない。けど、本当にそれでいいのか分からない…。学秀なら、どうする?』
学秀『それは何かの例えか?………僕には何の事か分からない。だが、1つ言えるのは、その大切な人を救いたい、そう思うがゆえに悩んでいるんだろう?
僕がまぁなら、大切な人を、自分の手で救う!誰が何と言おうとな。』
学秀のまっすぐな瞳に、自分の本当の気持ちに気付く…。
あぁ…私は、コロ先生を救いたいんだ。