第26章 学秀オチ③
しばらくして、学秀が私に歩み寄ると、
『僕は一度家へ戻る。みんなとここにいろ。
後で迎えにくる。』
そう優しく微笑み、去っていく。
私たちはコロ先生の面影を求めて校舎に入る。
教室に入ると、机の上には卒業証書と卒業アルバム、そして1人ずつに分厚いアドバイスブックが置かれていた。
いつの間にかみんな眠ってしまっていた。
翌朝目が覚めると、早咲きの桜が一輪、顔を出していた。
磯貝『烏丸先生、お願いがあります!今日の卒業式には出席させて下さい!』
烏丸先生は、私たち1人ひとりを見て言う。
烏丸『あぁ、手配しよう。そのために俺はここにいるんだからな。』
卒業式ーーー。
私はひなののお母さんに頼み、みんなも家の人に持ってきてもらった制服に着替え、私たちは卒業式に出席している。
1人ずつ名前が呼ばれ、壇上に登っていく。
学峯『卒業おめでとう。これからも息子をよろしくね。』
『はいっ!』
卒業式が終わり、ホールの外に出ると、私たちをマスコミが取り囲む。
ひなの『どうしよう…。』
『みんなこのままじゃ外に出れない…。』
その時、私たちE組の頭上は、椚が丘の紋章が入った布
で覆われ、両サイドにA組がガードしながら外へ続く道を確保する。
学秀『まぁ、行こう。』
学秀が率いる五英傑を筆頭に、私たちは外へ待機するバスへ乗り込む。
バスに乗る寸前に学秀が私に言う。
学秀『まぁ、後で迎えに行く。今度はまぁが待っていてくれ。』
『誰かさんみたいに待ちきれなくて迎えに行っちゃうかも〜!』
学秀『…!可愛い事を言うのは構わないが、僕はあの事(2代目死神に貫かれた事)をまだ許してはいない!
帰ったら覚悟しておくんだな!』
カルマ『浅野君、イチャイチャするのは俺に任せてさっさとまぁを解放してくれなきゃ、バス出発できないじゃん?』
学秀『赤羽、お前もココに残るそうだな。
今度こそ、僕の支配下においてやるから覚悟しておけ。』
カルマ『へぇ〜!言うじゃん!
まぁを必ず振り向かせてみせるから、浅野君も覚悟しといてよねぇ!』
学秀『言ってくれるな!』
『はい!そこまで!じゃぁ、後でね!学秀!』
学秀『あぁ』
私たちは、椚が丘中学を卒業した。