第2章 【海水浴!ナンパだホイ!】菊丸英二/夢主
「おねーさーん、お届けものですよー!」
「あ、英二くん!、戻ってきてくれたんだー!」
おねーさんたちのパラソルに戻ると、持って行ったクーラーボックスを開けて、ジャジャーン!、とスイカを高く持ち上げる。
そのスイカを見たおねーさんたちは、数秒固まったあと、なんで持ってんのー!!、と大きな笑い声をあげた。
「それが、スイカ割りしようと思って持ってきたんだけどさ、必要なくなっちゃったんだよね。」
「そうなの?、だったら私たちとしようよ?、スイカ割り。」
「マジでー?、でも英二くんとだったら、楽しそう!」
へ、あ、オレ、もう戻んなきゃ、そう言ってんのに、おねーさんたちはいそいそと準備を始めて・・・
あっという間に、スイカ割りのセッティングが完了しちゃって・・・
「ほらほら、英二くん、こっちきて私に目隠ししてぇ?、そしてその太くて硬ぁい棒、はやく握らせてぇ?」
なんつぅ言い方してんだよ・・・、なんて苦笑いしながらも、もう帰れない状況になっちゃって、小宮山、ぐっすり寝ていたし、スイカ割りくらいいいよな?って気になっちゃって、じゃ、何されてもしんないよん?、なんて同じノリで目隠しをして棒を手渡す。
「ああん、その棒じゃないのぉ、英二くんのがいいのぉ!」
「さすがにソレはダメだって。ほら、はやくスイカ割ってよねん?」
もう完全にノリは酒の席の合コンで、もちろん嫌いじゃないから鼻の下は伸びっぱなしで、まぁ、オレ自身もそこそこ悪い気はしてなかったんだけど・・・
いや、だからって、別に浮気なんかする気は無いぞ!
本当、小宮山のこと、気になって仕方がないんだかんな!
・・・そう、必死に自分へと言い訳をしてみる。
とにかく、本当、小宮山、ごめんな?、これ終わったら急いで戻るからさ・・・?
あとちょっとだけ、待っててよん、そうおねーさんに右、左と指示を出しながら、心の中で何度も小宮山に謝った。