第1章 The Entrance
「いいよ、じゃあ夕飯作って待ってるね!」
「ほんと!?やった姉ちゃん大好き!!」
…嬉しそうだなあ。
貴久はすごいコロコロ表情が変わる。
まるで犬みたいに感情豊か。
今頃しっぽぶんぶん振り回してる貴久が目に浮かぶ(笑)
「はいはい、じゃあ8時くらいに来てね!」
「おっけ!」
ブツッ、電話が切れた。
貴久がうちに来るのは今月5回目。
兄弟関係を隠してるのに都内でこんな会ってるのは危ないって分かってる。
でもあの電話越しの貴久の嬉しそうな声にいっつもやられちゃう。
とっても可愛い弟なんです。。。