第2章 The Entrance ~another~
「あ、もしもし姉ちゃん?
おれおれ、まっすーだよ!(笑)」
「いやいや貴久、わたしもまっすーだからね!?笑笑」
…どうでもいい所にこだわるなあ。
俺の名前は増田貴久。
一応、アイドルやってます。
いま電話をしているのは姉の夏月。
「いや、そんなこと知ってるし。」
そういうと、電話口の向こうで
"可愛くない弟。"
と小さな声が聞こえた。
笑って受け流したけど
内心かなり傷つく。
姉ちゃんにとって、俺は可愛くない弟か。
でもね?
俺にとっては
大好きな姉貴なんだよ。