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IN DREAM2

第3章 半魔


一方、クライヴは町外れの森を散策していた



(闇の魔力が強く感じる・・)

目の前の木に触れた瞬間

背後から大きな剣を振り下ろし、襲いかかる存在に気づいた


「!」

すぐに体勢を変え、大鎌で防ぐ


金属が鳴り響く音が森一帯にきこえた



禍々しい闇の大鎌と敵の剣から魔力がにじみ出てきた


(こいつ・・半魔か!)



クライヴは右足で敵の腹部を蹴り投げ、距離をとる


「驚いたな、半魔がこんな森で出歩いて いるとはな。
天族からの基地送りは逃れたのか?」

「それは貴様もだ、闇墜ち。
おまえのような危険な存在が、なぜあの街から出てこれた?
結界師達を退けれたのか?」

「ああ、俺の仲間がなんとかしてくれたんでな。
俺は関係ない事になった」



「・・・・」




「おまえはあの町の事をしっているようだな、半魔」


「半魔というな、俺の名はマティウス。
あの町の出身だ。」




マティウスと名乗る男は剣を地面に突き刺し、かぶっていたフ ードを外し、素顔をみせた



両目の下から紫色の入れ墨が伸び、紺色の短髪に赤い瞳

グレーのフード付きマントを被り、両手には古びた手甲をつけ、両肩には肩当ての鎧をつけている

長身で自分の体の半分はある大きな剣を軽々しく持つその体は、常人に比べて大きかった



「マティウスか、俺はクライヴ・ベネディクト。
おまえの言うとおり、闇墜ちだ」

大鎌を納め、クライヴは冷静に応えた



「クライヴ・ベネディクト。
おまえは何をしにこの森へ?」


「少し調べもの でな。
闇の魔力が感じ、それが一つに集約されていた場所がここだったわけだ」


「なるほど・・ではこれからどうするのだ?
見る限り、何もないが。」

「ああ、今は、な。
だが、カラクリを解けば正体がみえるだろう」


クライヴはそういうと、近くにある木に手をやり、自身の手から闇を放出し、木に浸食させた

木は瞬く間に闇に染まり、枯れていく


「・・・・」



その様子を黙ってみるマティウスは少しづつ剣に手をやった




異様な音をたてながら、枯れた木 は形を変形してゆき、人の形へと変えていった


その人型の黒いものの頭部にあたる部分を、クライヴは鷲づかみし、目の前に倒した

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