第30章 恋をする、別れ
【この日の夜】
ノア
『は?よく意味が分からないಠ_ಠ』
美菜
「…明日の明朝、此処を出ます…」
昼の山の管理人の仕事を終え、
大人のお店に寄って帰ってきたノアくん。
千助さんから昼間の出来事を聞いて怒っている。
千助
「俺とノアじゃ、不満なのか?」
美菜
「そんなこと…
ただ、初めて……」
"パフッ"
ノア
『いかないでよ』
ノアくんが私を強く抱きしめる。
その身体から…良い香水の香りが漂う。
(こんなこと言っても遊郭に行ってるんだもんな…)
"パフッ"
美菜
「!!」
千助さんも私の背後から抱きしめる。
こうやって2人に抱かれると、あの夜が蘇ってくる…
千助
「行かないでくれ…」
息が混じり合う空間で、
2人が私を見つめてくれた…
だから私は今、ここに居れてる。
でも…
この先、ずっと2人と居ても…
どっちかなんて決められないほど好きになっている。
だったら……