第12章 連れ攫われた青い花
「まぁ、取引と言っても簡単な話だ。君は仲間の破面の内にいる志波海燕を消滅させる。その代わり、君には志波海燕と七日間過ごす許可を与えよう。」
そして、身支度をすませた惣右介は女の破面を呼び出して、
「すまないが、アーロニーロのところまで案内を頼んでいいかい?」
と言った。
「は、はい!!!」
その子は顔を真っ赤にさせながら言った。昔から良く見る光景だな。
そして、惣右介は別の破面を連れて行ってしまう。
「よろしくね!私、秋月桜花って言・・・・」
「馴れ馴れしくしないでくれる?あんた目障りなのよ」
先程の笑顔とは程遠い顔をして私を睨みつけるその子。
「あんた一体なんなの?いきなり来て、藍染様の部屋にいくなんて。」
「何って、友達だけ・・・・」
私の言葉を無視するように歩き出す。
「図々しすぎ。あんた睨まれてるよ。ここじゃ、藍染様アイドルみたいなものだから。憧れてる人多いもの。」
「そうなんだ。昔っからモテモテだったからね。あなたも憧れてるの?」
「あ、あんたには関係ないでしょ!?わ、私は・・・・・・」
「じゃあ、チョコあげるんだー。いいなー」
「・・・・・・・・?チョコ?なんでチョコなのよ。」
「好きな人にチョコレートあげるっていう風習があるんだよ。バレンタインデーっていう。・・・・・・ん?あれって2月だったっけ??」
「・・・・・・・・ふーん。」
「あげてみたらー?私にもちょーだいね」
「なんであんたにあげないといけないのよ!!私はあんたのこと・・・・」
「あんたじゃないよー!!桜花っていうの!!バレンタインデーを提供したお、れ、い!!!!!!」
「分かったわよ!!!!うるさいわね!!」
「やったー!!!!あ、そう言えばあなたの名前聞いてなかったね。」
「・・・・・・ロカ。」
「よろしくね!!ロカ!!」