第83章 剪定
ケイト『……』
それを聞いて顎に手を当て静かに考え込んでいるケイトに侑子は問い掛けた
侑子『人や状況に罪も責任も何もかもを着せて、何でもするような人を
あなたはどう思う?
ケイト』
ケイト『野蛮、無責任、嫌い』眉間に皺を寄せ
侑子『流石ね(キラン&にや)
私も同意見^^(にっこり)
ふふふっ^^
要は…そういうことよ
肝心なのは、『背負う』ということ…
生きていく上でも、たとえ…死んでいくとしてもね
たとえ本意ではなくとも、それ(責任)は付き纏うのだから』
ケイト『当たり前だろ』
何言ってんだ、という顔で睨む
侑子『ふふっ、あっはっはっはっはっはっ^^』
ケイト『?何かおかしい所でもあった?』
侑子『いいえ…
ふふっ
ただ…嬉しいのよ
罪の大小を決めるのは人ではなく神
街全体に迷惑を掛けること
人一人に迷惑を掛けること
どちらの方が罪が大きい?』
ケイト『前者』
侑子『そう…
それを、人は自分の感情…フィルター越しの印象で、好き嫌いで、自分にとってで歪め勝ちなの』
ケイト『ああ!歪み!!』
侑子『ええ…
つまりね…
自らの背負うべき罪を、歪めるからいけないの
ただでさえ酷い罪を犯しているのに、もっと更に酷い罪に化すの
だから…背負わない人が消えるの
人が自ら起こしたそれをその人のものではないと誤認することもまた込みでね…
それも含めてまた歪み
人の為なら何でもやっていいなんて道理は無いの
背負わなくていいだなんて道理も無い
ましてや…人や状況のせいにして何でもしておいて裁かれるべきでないだなんていうのは、ただの傲慢よ
自分で起こしたものは自分のものであって他者のものでは断じて無いの、していいものでも無いの
そこを弁えないから、することの際限を無くすから、癌は癌となる道筋から逃れられないし変えられないの
自らで自らをそうしてしまう…呪いのようなものだから、厄介な……
人を『見ること、背負うこと、寄り添うこと』…それらで『愛する』と言うの』
ケイト『ひとつだけわかった』
侑子『?何?』
ケイト『侑子は癌じゃない!
へへっ^^//』
大好きな人が癌でなくてよかったあ――
そんな想いが痛切に伝わって
侑子『瞠目)!!
……
ぷっ
ふふっ…そうね^^』
愉快そうに吹き出し、笑みを浮かべた