第7章 恋と自覚
フィン「というのは一体?」
ケイト「例えば…長い武器を遠心力を利用しながら振るとするでしょ?
そうなるとしなる」
『うん』
ケイト「でも、力尽くで振り回すとその余韻に振り回されて威力が殺されることもある。
防御もまた然りだ。戻すまでに時間がかかることだってある。
それができるようになることで、剣へのダメージや負担を最小限にとどめること。
第二段階目の形態からは毛色が変わる。避けるのは全て禁止。
光速の攻撃に対して全て直接受けること。真正面からね。
第一段階目のそれに対していつでも行えるようにだから、難易度は跳ね上がるよ。
それを真っ直ぐに受け止めつつそっと受け流す。
武器にも身体にもダメージが出ず、完璧に出来るようになれば合格。
武器が受けた衝撃が柄を伝ってダメージを食らうことだってある。
衝撃の余波で自然と身体にも響くこともある。
力業も時には必要だよ。でも、それだけだと限界はある。
柔軟な立ち回りも必要となる。
それを身に付ける為に、武器に合った動きを身に染み込ませる。
普通逆かと思われるかもしれないけど、最初は動きの正確性がないと当てようがないから、第一段階目をそれにしているんだ」
『なるほど…』
フィン「素手で戦う場合もあるけど、その場合はどうするんだい?」
ケイト「両方でできるようになってもらう。私の場合、全部の武器を思いつく限りできるようにした」
『!!??』
フィン「なるほど…だから魔導剣士なんていう前代未聞の複合発展アビリティを発現したのか(汗」腕組←納得しながらにやついている、未知のそれに喜んでいる
アイズ「つまり、攻撃や防御の当て方を発展させること?」
ケイト「うん」
アイズ「第三段階目はもっと難しい?」
ケイト「…そうだね。
風月流の完成形だ。アイズとの戦いで身に付けたあれにちょっぴし加わったものだ」
『…(魔力か』←察した二人
それから食堂で手早く食事を終えてから、再び修業に没頭した。
無論、他の仕事も終わらせてからだけどね。