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【ONE PIECE】歳上の人

第12章 膨らんだ気持ち


「...バカ、俺を舐めんなよぃ」


深い溜め息ののち、身体を抱きしめられる。


「っ、嫌っ、離してっ」


「離さねぇよぃ。

お前何をそんなに強がってんだ。

素直に言えば良いだろ、吐き出せば良いだろ。

なんで強がる、俺に遠慮するんだよぃ。

俺はそんなに、お前にとって頼りない存在なのか...?」


キツく抱きしめられ、マルコにしては珍しい弱った声で言われれば、抵抗をやめる他ない。


「マルコ...。

私、汚いから、近くに居ちゃダメ」


「汚ねぇ訳あるかよぃ!

悪かった.....また、守ってやれなかった...」


マルコの肩が震える。


マルコは悪くないのに...。


全部、弱かった私が悪いのに。


「マルコ、あの人と、したの?セックス」


「する訳ねぇだろ。

俺が好きなのはナツキだけだよぃ。

他の女になんて、なんの魅力も感じねぇ」


「あ.....名前...」


「前に、呼んで欲しいって言ってただろぃ。

こんな時にしか素直になれねぇ、悪い」


以前と変わらない手つきで髪を撫でてくれる。


「マル...コ...。

ごめん、ごめんなさい...」


その胸の中で、泣きじゃくる。


恐怖から解放され、マルコの腕に安心し、涙腺が緩んだ。


「こ、こわか...った.....怖かった...。

痛かった...」


「もう、心配するな。

これからは絶対、俺が命に代えてでもお前を守るよぃ、ナツキ」


ギュ、とマルコの腕に力が籠る。
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