第110章 執事服の想像
10月のある日
「なぁ、さーやってハロウィン何か予定ある?」
昼休憩の雑談中に藤木は唐突に話題を振ってきた
「ハロウィン?無いけど」
「じゃあさ、ハロウィンパーティー来えへん?!」
「パーティー……どんなん?」
「知り合いのバーで友達と仮装パーティーする事になってるねんけど、何も予定無いんやったらイルさんと来んかなぁって」
「…………イルさんと………」
私は考えた。
私は以前彼にコスプレをしてもらう約束を取り付けていた
しかし交換条件として私もコスプレする事に成っていた
特段ハロウィンの行程は考えていなかったがせっかく仮装しても行く宛が無い事に今気付く
仮装した人々でごった返す繁華街は避けたいが逆に近所の住宅街だと浮きまくっていたたまれない
室内で二人きりで良いとも考えるがハロウィンの夜に皆でパーティーなんて想像すると素直に楽しそうだな、と思った
「イルさんと相談してみるけど私は行きたいかも………」
「ほんまに?!じゃあまたLI◯Eしてや!」
「解った!」
彼は嫌がるかもしれないが何とか説得してみようと思う
…………しかし………人目に付くとなると安っぽい仮装は嫌だと思ってしまう
彼の衣装に至っては絶対に安物は着せられない。
洗練された彼のビジュアルに安物なんてもっての他だ
そもそも其処で妥協する等誰が許しても私が許さない