第4章 chapter4
首相官邸の中に入るとレイブスがいた。
レイブスは傘を差していない。
建物の中に入り首相の執務室に通される。
アーデン「カメリア首相お久しぶりです」
カメリア「えぇそうね、隣にいるのはレイブスと誰?」
私の方に視線がいく。
アーデン「この子は俺の婚約者、アリス・ルーカスよろしくね」
頭を下げて言う。
アリス「はじめまして、カメリア首相」
カメリア「えぇはじめまして、この宰相に婚約者がいたなんて初耳だわ」
頭を上げるとアーデンは言う。
アーデン「明日にはノクティス王子が訪ねてくるかもしれないけど、水神の儀式でもするんじゃないかな」
カメリア「そうね、ノクティス王子の交渉次第ね。 巫儀はこちらで捉えていてるわ」
ルーナが捕まってる?
アリス「ルーナに会わせてください」
カメリア「私に言ってどうするの? あなたの婚約者にお頼みなさい」
カメリア首相は面白そうに笑ってる。
完全に面白がってる。
アーデン「話は以上かな、それじゃね」
部屋から出て行く。
アリス「アーデン」
アーデンは立ち止まって振り返る。
アーデン「何? もしかしてルナフレーナ様に会いたいの?」
アリス「会いたい、友人として」
アーデン「いいよ、こっち」
案内された、大きな扉の前でアーデンは立ち止まってレイブスに言う。
アーデン「レイブスはここで待つようにね」
私はゆっくりと深呼吸をしてノックをした。
???「どーぞ」
扉を開けるとルーナがいた、私の方を見ると笑顔で迎えてくれた。
アリス「ルーナ久しぶり」
ルナフレーナ「久しぶりね、元気だった?」
アリス「うん、婚約おめでとうルーナ」
ルナフレーナ「何で帝国の宰相も一緒なの?」
アーデンは私の前に行くとお辞儀をして言う。
アーデン「はじめまして、アーデン・イズニアです。 アリス・ルーカスと生まれた時からの婚約者です」
生まれた時から、ルーナは停戦協定で婚約をした。
私と違って望んでの結婚。
ルナフレーナ「アリスはこの人と望んで結婚を?」
アーデン「俺はこの写真を一目見た時に、いいなと思ったよ」
ルーナに見せられた写真は、私が高校生の時の文化祭の写真であの日に両親が死んだ日でもある。
忘れられない日だ。