第4章 異変

※R15



「もっと君の声が聞きたい。どこがイイのか、教えてくれたまえ」

　身体を抱きしめられたまま、ふわっと背中から身体を起こされた。
　そしてクラウスさんに背中からもたれるような姿勢で座らされた。
　さっきより、あなたの股間があたるんですが。

「……ふ、ぁ……ぁ、！……そこ…！」
　すぐに下半身と胸への責めを再開され、身体が恍惚に震える。
「どこかね？」
　背中に軽く牙を立てながら獣が言う。
「だから、そこ……あんまり、指で、…その……や……」
「こうすればいいと？」
「ち、違う！　広げるんじゃ、なくて……やぁ…そ、そこ、強くしちゃ……ダメ、だってば…！」

　翻弄されて、頭がまともに動かない。
　そのうちに、するっと上着を脱がされ、胸が涼しい。
　……恥ずかしい。

「ぁ、ぁ……っ…あ、……！」
　気持ち、いい。下着の中に手を入れられ、好きにされてる。
　でも弄られる度、濡れてしまう。溢れた愛液が指に絡みついて音を立てる。身をよじるたびに、さらに深く指を入れられ、愛液のあふれる場所が、物欲しげにひくついている。
　胸も、触れられすぎて少し赤くなり、完全に反応しきっている。

「そこ……たくさん、触っちゃ、や、です……」
「心得た」

　言うが早いか、さっきより……触り方が……強く……！
　いや、全然違う！　心得てねえ！！
　クラウスさんの腕の中で必死にもがき、喘いでいると、
「カイナ……君にも、どうか触れてほしい」
　ものすごく切実な感じに言われた。

　あー、はいはい……。
　手探りでクラウスさんのズボンを探る。
　そしてベルトの外れた箇所からスルッと手を、中に差し入れる。

「……っ！！」

　触れるが早いか、クラウスさんの身体が震える。
　吐く息が一気にケダモノじみて、私の肩に当てる牙が鋭くなる。
「痕つけるの、ダメだから……ダメですからね？」
　顔を紅潮させ、潤んだ目で見上げた。
　クラウスさんが、その私の顔を見た瞬間に、

「！！」
　
　前にスッと押され、ベッドに倒れる寸前にふわりと片手で押さえられる。私はうつ伏せ状態になった。

「…………」

　でも私のそばに手をついた獣は、もう交尾をしたくて仕方がないようだ。

「そろそろ……いい、だろうか？」
　首筋をねっとりと舐められた。
　
　断れるはずもなかった。