第2章 第二章
グラスが空いたから帰ろうかなと思ってたら
すばる「明日、仕事?」
『え?休みです』
すばる「もう1杯だけ飲まん?」
『あーうん。じゃー1杯だけ…』
すばる「俺に奢らせて欲しい…」
『え?でも…』
すばる「俺が引き止めたんやし」
『じゃーお言葉に甘えて…』
すばるさんは、マスターにあたしの飲み物を頼んでくれた
『頂きます』
すばる「あんって、呼んでもいい?」
『いいですよ。』
すばる「あー…おん。」
『どうしたんですか?すばるさん、いつもとちゃいますよ?』
すばる「酔うてんかな。てか、すばるでええから…」
『じゃーすばるくんでもいいですか?』
すばる「ええよ。あと敬語もいらん。あ、腹減らん?ちょっと飯食いに行かん?」
『うん…行く』
マスターにニヤニヤされながら店を出た
店を出たら風が強くて寒かった
『めっちゃ寒い』
すばる「ほんまやな。はよ行こうか」
すばるくんは、あたしの手を掴み歩き始めた
少し歩いたところにある居酒屋
カウンターに座った
すばる「何好き?」
『あー…唐揚げと焼き鳥と…』
すばる「なかなかなもん食うんやな」
『あ、可愛くなよな。』
すばる「可愛ないな」
『すばるくんに、お任せします』
そう言うと、適当に注文してくれた
もちろん唐揚げと焼き鳥も
食事とお酒を楽しんだ
すばるくんは、32歳のバンドマンで
ギターとボーカルを担当してるらしい
『あ、次のLIVEいつ?』
すばる「え?週末」
『行きたい…すばるくんをもっと見たい…チケットある?』
すばる「酔うてる?」
『え?』
すばる「ええよ。お前にやったらなんぼでもやるわ」
その時、すばるくんと目が合った
一瞬
時間が
止まった気がした