第1章 前編 時の彼女と死の外科医
「なに…してるんだ」
ユーリの右腕に大きく裂けた後があり、手の甲を針が貫いていた。
ローが傷を負いROOMが解除された瞬間、ユーリは咄嗟に能力で針を止めることができなかった。
間に合わないと思った瞬間、身体が勝手に動いていたのだ。
「……」
ローに覆いかぶさるように庇ったユーリは、声一つ上げず手の甲に刺さった巨大な針を消した。
しかしその瞬間別の針が出現し、今度はユーリの左手を貫き吹き飛ばされた。
「ユーリ!?」
ローがユーリを掴もうと伸ばした手は虚しく宙を舞い、ユーリは王宮から落ちていった。
「……ドフラミンゴ!!貴様ぁぁ!」
ローはROOMを発動し身体が裂けようが、縫い付けられている糸を引き千切った。