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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第29章 私立リアリン学園!11時間目~イケヴァン・アーサー~




「また宅配するの?セバスチャンに悪いよ。今度こそ食堂に行こう」


「セバス?いいんだよ、それがヤツの仕事なんだから。それに、食堂は無理。午後、出かけるからさー」


「ねえ、午後出かけるのと、お昼に食堂行けないのって繋がりがあるの?」


「打ち合わせがてらランチして、すぐ出かけるから、食堂行ってる暇ないんだよね」


「打ち合わせって伯爵と?じゃあ、私はいない方がいいんじゃない?」


「そう冷たく言わないでよ。俺は、マインと食べたい。ね、つきあってよ」


姿勢を低くして、上目遣いに私を見すえるアーサー。

期待に満ちて輝いている、深い青い瞳がしっかりと私を捉えている。口元には、茶目っ気溢れる笑みを浮かべていて―――。



………そんなかわいく懇願されては、断れない。



「わかった」


「よかった。楽しみにしてる」


そう言われて、なんだか恥ずかしくなって目を逸らす。

この、なんともいえない甘い空間にくすぐったさを覚えて―――。



「ねー、マイン。もしかして次の時間、空きとか言う?」


「ううん。授業だよ」


「そ?あと二分で本鈴鳴るケド?」


「え!」


アーサーの指差す先、廊下の壁に掲げられた時計を見やる。



ヤバイッ!本当に遅刻する!

もう余裕も何もないっ!



「じゃあ、お昼にね」


アーサーからの念押しを背で受け止めて、振り返ることなく全速力で駆け出した。







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