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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第21章 私立リアリン学園!7時間目~カイン~




「あのさ、言いづらいかもしれないけど、正直に話してほしいな」


私、落ち着いた静かな声でそう言うと。

カインがボソッと呟いた。



「………苦手なんだよ」


「何が?論文が?よく書けてるよ?」


「………漢字が」


「は?漢字?」


私は、思わずカインをじっと見つめる。


「夏休みで国に帰ってた間中、日本語なんか使う時ねえし」


「国に帰ってたって………あれ、だって夏休み中、会ったよね?」


「あの日は空港に向かってた。それなのに、ノアの奴、突然用事できたから帰国するのやめるだと。そんでメイドカフェ巡りとか………ったく………って、そうじゃねえだろっ」


「………私こそ脱線ごめん。それで?漢字が苦手なんだね?」


「そうだ。特に、送り仮名。『てにをは』も、ややこしいし」


それを、とっても偉そうに言うカイン………。



「だから?この論文は、そんな理由なの?」


「そんな理由だよ。おい、誰にも言うなよ?」


「な~~んだ」



私は、肩の力が抜けていくのを感じる。



「何だよ、その言い方」


「や、だってさ、ジル教頭なんか、いかにも心の問題です~、みたいな捉え方だったからさ。もっとこう、深い事情があるのかなって」


「深読みし過ぎだ」


「うん、本当だよね。実は、ただのバカだったってことか」


「は?おい、バカって何だよ!!」


「だって、バカでしょ!?忘れちゃうの?ありえないでしょ」


「俺様は忙しいんだよ!」


「それ、理由にならないし」


「あー、うるせえ」



と、唐突に。

立ち上がったカインは、私の口を手の平で塞ぐ。







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