第74章 キミのトナリ オレのトナリ（及川徹）

指を絡めて
二人でリビングに入ると

「遅え、クソ川」

「姫凪姉も遅い。寝坊？
俺でもチャント起きたぞ！」

不機嫌な二人が
俺らを見て一瞬動きが止まった

猛の視線の先は
繋がれた指

岩ちゃんは…

「楽しみ過ぎか、このボケが」

姫凪の首筋を
不機嫌な顔で見てる

「…二人が遅いから
イチャイチャし過ぎたんだよ
…か、彼女なんだから
楽しみ過ぎても良いでしょ！」

少し裏返った声に

「…はぁ？！姫凪姉が
徹の彼女！？
意味不明だし！
姫凪姉いいの！？
徹だぜ！？」

猛が焦り倒して姫凪に詰め寄る

おい、それはどう言う意味かな？

「…なんだよ、やっとかよ
で？付き合った途端
ヤリまくりかよ
ガチで猿だな、猿川
オマエも流されんな姫凪、ボケ」

ちょ！猛も居るのに！！
とか、俺が言うより早く

『そ、そ…【ソウイウコトする関係】だもん！』

姫凪が大きな声で叫ぶ