第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
「姫凪…最高…
可愛過ぎ…大好き…」
『わた、しも…大好き…』
まだトロンとした目をしながら
クッタリ俺の胸に背中を
あずけて来る姫凪を抱き締め
「おい。
いい加減にしねぇと蹴破って入るぞ
このエロクソ川」
「はいはーい。
スグ行くから
リビングの飾り付けやっといてよ
材料はもう出てるでしょ」
ドアの外でイラついた
声を上げる岩ちゃんに応える
「…ふん。
5分しか待たねぇからな
サッサと来いボケ」
「岩ちゃん
姫凪姉大丈夫なの?」
「…肌艶良くなってるだろうから
気にすんな」
「ふーん…」
ドアの外の会話に
『…バレてる、よね?』
耳を更に赤くする姫凪が
「そうだね、岩ちゃんは
ご察しだろうねー…」
『ウヘペロ、じゃないの!
どうしよー!
恥ずかしくてリビングに行けない!
徹だけ先に行ってーー!』
服を直した後も
イヤイヤと駄々をこねる
恥ずかしいのは分かるよ
俺だってチョットは恥ずかしい