第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
「…起きた?」
目が覚めると
そこは自分の部屋の
自分のベットの上
『…アイちゃん…?
付き添ってくれてたんだ
ごめんね…』
久々にベットの上でチャント寝たからか
身体の痛みはマシだけど
「そんなんカマヘンよ
朝ご飯食べられそう?
残りモンあったから
勝手に作ったんやけど…」
『ありがと…でも…
ごめん、おトイレ!』
内臓は悲鳴を上げてる
昨日無理に流し込んだ
お酒とお料理が
逆流してトイレへ落ちて行き
喉がヒリヒリ痛む
「なぁ、赤葦は?
旅行にでも行っとるん?
連絡しよか?」
『…うん…そんな所…かな。
連絡はしなくて良いよ
ただの飲み過ぎだから
ご飯は帰ってから食べるから
置いててくれる?』
「…分かった。
ほな、私も仕事あるし帰るな
無理せんと辛かったら
仕事休むんやで!」
私の嘘を受け入れて
部屋を出て行くアイちゃん
休んだ所で苦しいのが
なくなるわけじゃないし…ね
座り込んでしまいそうな
自分を奮い立たせて
仕事に向かう日々を続けた