第67章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋③(宮侑、宮治)
出来るなら
「俺は好きな子には
これでもか!ってくらい
慎重なんや!
勢いで盛ったりするわけないやろ!」
お前はずっと
”お前らしく”笑っててくれ
そういう想いを込めて
いつも通り姫凪の背中を叩き
サラリと長い髪の毛を撫でようと
伸ばした手に
「とりあえず二人とも喧しいよ?
熱まだ上がってそやし
静かにしたりよ?」
急ブレーキをかける
サクラの声
「サクラ!無事か!?
治にエロい事されてへんか!?」
止まった俺の手に
サクラを近付ける様に
駆け出す足