第67章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋③(宮侑、宮治)
侑は知っとったんか
サクラが姫凪のフリして
ココに来る事を…
ほな、なんで
止めへんかったんや?
サクラの事
好きなんちゃうんか?
って、なに侑を責めようとしとんねん
アホか、俺は。
「なんで気付かんかったんや…
匂い位で…惑うなや…ボケナスが…」
悪いんは全部俺やないか
「治くん…?」
項垂れる俺に掛かった声
俺の足元に落ちた自分の携帯を見つけて
一瞬顔が温度が失くなったみたいに白くなる
「サクラ…俺…」
なんて言えばエエ?
間違った、で済まされる問題やない。