第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
蹲る私と視線を合わせようともせず
淡々と話す角名くんに
「それでも嫌われんのが辛いやん!」
ドンドン感情的になって
涙が溢れて止まらない
「何だ、まだ元気じゃん
心配して損した」
どこがや!泣いてんねんけど!?
「無理にとは、言わないけどさ
立ちどまっても思い出にしか
慰めて貰えないよ?
思い出だけじゃ欲望も欲求も
なーんにも満たされない
また眉間にシワ寄せて生きてくの?」
待ったなしで人の痛い所を踏みつけに来る
角名くんに
私の心はささくれ立っていく