第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
「ふーん
その割にはスッキリした顔してるじゃん?
さ、そろそろ戻る?
面倒になって来た」
角名くんに頷いて
引き摺られて来た道を
ユックリと戻り
「ただいま」
人の気配がするリビングに
足を踏み入れた
珍しくお皿を洗ってる
姫凪からは
治くんの匂い。
『おかえり』
振り返る顔は
まだシンドイのか笑顔がない
「大丈夫なん?熱」
『熱ないて。ただの寝不足やし
ご飯もチャント食べれてるしな』
姫凪が洗ってるお皿は
一人分やけど
普段使わない皿を使ってるって事は…
作ったんは治くん、かな?