第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
慌てて頭を下げると
「いや、別に心配はしてない。
なんか見てて苛々すんなーって
思ったから言っただけ。
でも、確かに関係なかったな悪い」
そこに落ちて来る
間延びした声
「え?苛々?」
キョトンとして顔を上げると
「なんでだろ。
関わんの面倒なのになー
なーんかいっつも我慢してそうで
放っとけなかった?的な?
まぁ、なんも言えない子じゃないなら
大きなお世話っぽいな
詫びはジュース(ソレ)でって事にして」
相変わらず薄い表情で
淡々と話す角名くん