第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②（宮侑、宮治）

侑に抱いた感情に戸惑いながらも

「せやろな！姫凪やもんな！
てゆっか！味の感想ないんか！？
俺が飯食わすとかレアやねんぞ！」

『あ～、ボチボチ？
ちょい、塩辛いんちゃう？』

「はぁ？！この味が分からんか！！
だし粉をふんだんに使った
このシンプルな味わい！！」

『入れ過ぎたんやねー…』

侑のいつも通りの前では
戸惑いより笑いが勝つ

「もう絶対作ったらん！」

拗ねる侑の横顔を眺めながら
言おう言おうとする
御礼の言葉と、うどんを飲みこんでいく