第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
「実は、姫凪さん…」
自己紹介がてら
来た理由を話そうとした俺の声は
「姫凪の友達かいな!
ちょうど良かった!
助けてくれやん!?
体調悪い癖に
何ともないって言い張って
部屋から全然出て来んのよ!
うちのチビも熱出してもうて
幼稚園迎えに行かなアカンから
ホンマ困ってもうて…」
怪訝な顔が一気に輝いた
オバチャンに止められる
「え…いや…
それは困る…一応、姫凪かて
オンナ…」
「大丈夫や!」
何がや!
てゆっか何の根拠があって
言い切るねん!